代表作に恵まれないよりも、一発屋の方が100倍いい。
100倍のとこは10倍でも1万倍でもよくて、とにかくずっといいな、と思うこのごろ。
マンガ「逃げるは恥だが役に立つ」がおもしろい。
ホンシェルジュの富永京子氏連載
http://honcierge.jp/articles/shelf_story/225
で知り、近所のコミックレンタルを利用して読み始めたタイミングでドラマ化が決定。
貸出中続きで読み進めるのが飛び飛びになったが、ようやく最新巻まで追いつくことができた。
着想&ストーリー展開の独創性、パロディを含むギャグ要素、絵のタッチ、登場人物の好もしさなど、魅力はいろいろ。
そんな中で、後書き(見開きに手書き文字のみで淡々と横書きしてある)も地味に味わい深い。
(レンタルゆえうろ覚えでごめんなさい)1巻か2巻には、週刊モーニングで巻頭を飾れたのがその年のメイントピックであり、人生におけるハイライトの一つだ、という趣旨のことが書かれていたと思う。
その後ガッキー主演でドラマ化が決まったことは、モーニング巻頭に比べると、はるかに大きな人生のヤマ場ではないかと想像する。
友人ひうらさとる氏らからも「遅咲きブレイク」と評されているようだ。
本人がこのブレイクを喜んでいることが、後書きやネットニュース(ガッキー主演に原作者喜び、というような内容)から伝わってきて、他人事ながら、本当によかったなーとちょっと心があたたまる。
自他ともに、名実ともに、の「代表作」を持つことができたんだなあと。
「○○(代表作名)の△△さん」と言われるのがイヤな人もいるだろう。
一発屋色が強い人だと特に。
※もちろん「にげはじ」および作者を一発屋扱いしているわけではありません!念のため。
それでも、
ダンディ坂野にゲッツがなかったら。
ムーディー勝山にあの歌がなかったら。
レイザーラモンHGとあの衣装が無縁だったら。
…うーん、ぞっとするw
一発屋の人たちは、胸を張って、そのネタを代表作だと言ってほしい。
(そう思うと何度でも浮上するオリラジってやっぱすげえな…)
ところで代表作と一発屋作品の分かれ目はどこなんだろう。
というのをマンガで考えようとするのだけど、マンガにおける一発屋がなかなか浮かばない。短命な作品だとそう思えるのかな?
でも、「田中圭一のペンと箸ー漫画家の好物ー」のこの回を読むと、ど根性ガエルほどのヒットに恵まれた人であっても、その後は大変そう(人生の浮き沈みが一発屋的)だなーと。
http://r.gnavi.co.jp/g-interview/entry/1980
自分の人生における代表作とは。
そろそろ固めはじめる年代にさしかかっている気がしている(ので最近なんだかあせっている)。